お蚕さま♡(その8)
(その8)に入る前に、前回の補足をさせてください。
いつまでも交尾をしていた時は、
ねじって離す、ということでしたが、
この行為のことを、
『割愛』
というのだそうです。
『割愛』といえば、普段よく使う言葉ですよね。
「時間の都合上、割愛させていただきます。」
というような使い方をします。
でも、もとはこの『割愛』という言葉は、
養蚕用語からきているのだそうです。
養蚕用語としての『割愛』とは・・・
交尾している蚕の雌蛾と雄蛾とを人為的に分離すること。
すべての雌が交尾できるように、交尾している雄を引き離し、交尾していない別の雌と交尾させ、不受精卵の産卵を避けるために行う作業です。
・・・ということなんですって。
勉強になりました。
さて、お蚕さま♡(その8)は・・・
グフフ〜♪
お蚕の楽しみは、育てることばかりじゃないんです♪
生糸を紡いだり、真綿を作ったり〜♪
さっそく
娘がやってみました。
娘は今、大学でテキスタイルを学んでいます。
その中で「織り」を専攻しています。
そして、娘のこだわりとして、より自然の素材で!
ということもあって、まゆを紡ぐことは、
以前からやってみたいことでもありました。
普通は、まゆの中でさなぎが生きている状態の時に、
まゆを茹でて、糸を紡ぐのですが、
こんなにかわいがってしまうと、どうしてもそれは…(つД`)ノ
で、もう穴があいてしまったまゆや、よれよれになっているまゆ、
相当日数が経ってしまったのに、成虫が出てこないまゆ、
これらを使うことにしました。
そういったまゆを使うので、
スムーズにはいかないだろうな〜と思っていましたが、
思ったとおり、絡まったり切れてしまったりで、
娘は随分苦労していました。
本当ならば、茹でた後、割り箸などでまゆの回りをクルクルっとすると、
糸の先端が割り箸に絡まって、あとはスルスルーと、
絡まったり切れたりせずに巻き取ることができるようです。
でもこのように、茹でた時点でまゆ同士がくっついてしまったりしたので、
糸を何本かまとめて紡ぐことができませんでした。
(本来は、10本くらいまとめていっしょに紡ぐんですが。)
一本なので、まあ細っそいこと!
でも、さすが絹糸!
輝いてます、美しいです!
残りのまゆは、真綿にしてみました。
この真綿も茹でたまゆを一個一個丁寧に広げて、
それから何枚か重ね合わせるのですが、
もうまゆ同士がくっついてしまったので、
全部まとめて広げたもんだから、
こんなぐちゃぐちゃに…(^^;;
ぐちゃぐちゃになっても、ふわふわでした。
娘は、この体験をなにやら授業の課題として
レポートにまとめて提出したみたいです。
今回使ったまゆは、
まゆの中で死んでしまった子たちばかりだったので、
いろんな子たちがでてきました。
さなぎのまま亡くなってしまった子。
さなぎになれずに幼虫のままの子。
羽化の途中の子。
成虫になっているのに出てこれなかった子。
…この写真はちょっとグロいので載せませんが、
そんな子たちでした。
しっかり観察して、ちゃんと葬りました。
貴重な体験をありがとう!