昆布醤油
そういえば、このところ虫の話題ばかりで、
ちゃんと手作り生活してんの?
って言われそうですが、
やってますよー(^_^)v
そこで、常に作り置きしている我が家の昆布醤油を紹介します。
市販でいうところの、麺つゆですけどね。
麺つゆってとても便利ですが、言うまでもなく、
市販のものは危険な物質がたくさん入っていますから、
簡単に作れるんだったら、自分で作る方がいいですよね。
まずはレシピを。
【昆布醤油レシピ】
(材料)
みりん・酒各1/2カップ 醤油1カップ
砂糖大さじ1 昆布10センチ
(作り方)
1.鍋にみりんを入れ、中火で煮たてて、その後弱火にして少し煮詰める。
2.みりんの鍋に、酒、醤油、砂糖を入れて中火で煮たてて、その後弱火で4分ほど煮詰める。
3.火を止めて、そこに昆布を入れて半日すればオッケー。
やっぱりね〜、簡単なんですよ。
これ、動物性のだしを使わず、昆布だけっていうのが
気に入っています。
さて、ここに使われている材料の中で、
みりんと昆布の話を少しさせてください。
まずは、みりん・・・・・・・・
スーパーで調味料のコーナーで簡単に買えるみりんですが、
これ、よく見ると「みりん風調味料」なんです。
みりんもどき、ってことですね。
とってもお安いです。
みりん風でない、本来のみりんは、
アルコール14%を含む酒類で、
販売も、アルコールのコーナーに置かれることになります。
この本物のみりんは、本格焼酎に蒸したもち米と米麹を加えて仕込み、
じっくり熟成させて造られています。
リキュールのような感覚で飲むこともできます。
なので、酒税がかけられていて、多少お値段もお高いです。
一方、みりん風調味料って…?風〜って?
あやしい〜(<_<)
みりん風調味料は、一般の調味料のコーナーで売られていることからもわかるように、
酒税対策で生まれたもどき商品です。
みりん風調味料は、アルコール度数を1%以下に抑えた、
酒税法に関係しない色付きガムシロップでできています。
そういうことなので、何ヶ月も熟成させる工程もなく、
材料をただブレンドして出来上がったものということです。
調べによると、
甘味料のガムシロップをベースに食品添加物のコハク酸といった
各種酸味料やグリシンなどの調味料、ほんのりした黄色をつけるための
着色料等を決められた分量で混ぜ合わせて作っているそうです。
「てり」は水飴、酒の香りは醸造アルコール、酸味料で味付けされ
黄色く着色されたものが、みりん風調味料なのです。
これだったら、わざわざみりん風調味料なんて使わなくても、
砂糖とお酒でいいじゃん!
て、思うんですけど。
本物のみりんは、ちゃんと、
・素材の煮崩れを防ぐ
・魚介類の生臭さを抑える
・味が浸透するのを高める
・照り焼きのてりを出してくれる
などの効用がしっかりとあるので、
やっぱり、こちらを使いたいですね。
本物のみりんもいろいろありますが、
我が家では、生活クラブで手軽に手に入るので
このみりんを使っています。
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さて、次に昆布ですが、
我が家で使っている昆布は、
「蔵囲昆布」というものです。
ちゃんとしたものはお高いので、
おっかあは、切り落としを購入しています。
この昆布は、蔵で数年寝かされ熟成させた昆布です。
熟成を深めるにつれ、旨味や艶と黒味が増し、
昆布臭、磯臭さ、雑味は消えて芳醇な香りを放ちます。
利尻昆布のお出汁といえば、関西。
利尻昆布の産地といえば、北海道。
その昔、北海道でとれた利尻昆布を、関西まで運ぶことは大変な仕事でした。
北海道から運ばれた昆布は、いったん敦賀港に荷揚げされます。
まず収穫するとすぐに天日で干したり、
出荷に備えて準備するのに大変な手間と時間がかかります。
なので、夏に収穫された新昆布が敦賀に届くのは、
そろそろ雪が降ろうかという晩秋です。
古来より冬季の積雪量の多い北陸では、
冬に入るとかさむ荷をともなう旅は不可能でした。
その為、敦賀で荷揚げされた昆布は、荷役蔵でそのまま越冬し、
春になって出荷される事が多かったようです。
出荷まで数ヶ月、冬の間、蔵に収納しておいた昆布をためしに口にしてみると、
昆布の持つ荒々しさ、磯臭さが良い加減に抜けて不思議と美味しい。
蔵で寝かせるうちに、雑味は消え、昆布本来のうま味が際立ったのです。
これが、「蔵囲(くらがこい)昆布」のおこりのようです。
蔵囲昆布とは、敦賀の気候条件を因として、必然的に誕生したものだそうです。
熟成や醗酵ものって、こうした偶然の産物であることが多いですね。
日本の風土に合った、日本でしか作れない食材です。
ヨーグルトやチーズもいいけれど、
日本人には日本人に合った熟成もの、醗酵ものがあるわけですから、
ヨーグルトやチーズは、嗜好品程度にして、
日本のものを食していきたいです。
このみりんと昆布を使った昆布醤油は、
やっぱり一味違うなと、味音痴のおっかあでも感じます。
せめて、みりんだけでも見直してみてくださいね。