お蚕さま♡(その21)
ご無沙汰してます。
お食事中の方、すみません。
11月24日に孵化したお蚕が、こんなに大きくなりました。
…と言いたいところですが、成長が遅いような気がします。
たぶん、寒さが原因だと思います。
休眠卵ならば、卵のまま越冬して、暖かい春になって、
桑の葉も芽吹くころに生まれるんですけど、
非休眠卵なので、孵化する時期がまずかったですね。
でもゆっくりですが、着実に大きくなっています。
生まれたばかりは、こんなだったんですから。
黒くて体は毛におおわれています。
小さい体が蟻(アリ)のように見えるので、
蟻蚕(ぎさん)とか毛蚕(けご)と呼ぶんだそうです。
養蚕農家では蟻蚕を羽でできた羽ぼうきでそっと掃いて、飼育のために整えたカイコのいる場所(蚕座)に移す作業をします。
この作業を掃き立(はきたて)といって、その様子を描いた浮世絵なんかもあります。
最初は黒かったのが、何回か脱皮をしていくと、
見慣れたお蚕の幼虫の姿になっていきます。
脱皮をする前は、エサを食べるのをやめて動かなくなります。
この状態を眠(みん)といいます。
これをまゆを作るまで4回繰り返します。
脱皮も彼らにとっては命がけです。
なので、脱皮途中でなかなか皮が脱げない子がいたりすると、
手伝ってしまいます。
眠・脱皮がワンセットで4回、大変な思いをするわけでです。
一回目の脱皮をした幼虫を、1令幼虫といって、
まゆを作る直前の幼虫が5令。
眠に入っている子は、頭を持ち上げてじっとしているのでわかります。
うちの子は、孵化して一ヶ月経っているけど、今は何令目なんだろう?
わかりませんが、ちょくちょく脱皮の殻が見られます。
本当だったら、5令目に入っていてもいいくらいなのに…
やっぱり生まれてきた時期がよくないですね〜
桑の葉もないし。
でも、全力で付き合いますよ!
さて、桑の葉がないということは、
不本意ながら人工飼料ということになっています。
大豆粉、桑粉、糖類、ビタミンなどをブレンドしているようです。
これも養蚕業の人の手間を省くために開発されたものです。
でも、お蚕さんを見ていると、だんぜん桑の葉のほうが
食いつきがよくて、気持ちがいいです。
早く春にならないかなあ〜